2022/11/10 (木)
繊細な彫り模様に染めをほどこし、アンティークデザインで仕上げたプラチナの重厚なロケットペンダント。
こちらは遺髪入れとしてお客さまからご相談いただいた、オーダーメイドジュエリーです。 (時を経て許可をいただいた上でご紹介しています。)
仕上がるまで半年近く掛けましたが、大切な人のことを、その思い出を、日々どんなふうに感じていたいだろう、そしてどんな氣持ちで毎日を送れたらいいだろう、そんなことをたくさん考えたアイテムでした。
重視したのはやはりシンプルなこと。愛着が湧くものにする、それから、周りから見ても素敵だなと思ってもらえるものに仕上げる、ということです。
量販の遺髪ペンダントをどう思いますか?というご相談もありました。
あくまで私の考えですが、遺髪入れとすぐにわかるようだと、周囲の人たちはおそらくペンダントには気軽に触れないよう気遣うでしょうから、それではなんだか寂しい氣がします、と答えました。
「素敵なペンダントですね」
と言われて、
「ありがとう」
と答える。
その時に感じる小さな喜びも、きっとなぐさめになっていくのではないかと思ったのです。
自分のこだわりを随所に散りばめれば、話をしたくなると思いますし、そういう機会があるたびに、胸のペンダントが温かい優しさを少しずつ運んできてくれるかもしれない、そんな希望を託しました。
デザインに表した時代性もアラベスク調の彫り模様も、お客さまが大切にされているモチーフでした。
またその模様が織りなす絵柄にも、埋め込んだ宝石にもちゃんと意味があって、お客さまご自身がご自分に向けた大切なメッセージがたくさん詰まっています。
彫りと染めは、TETORIさんに依頼しました。
地金はハードプラチナ。蓋の開閉にも摩耗しにくい頑丈なプラチナを使う必要がありました。
チェーンもアンティークデザインに適ったものを選び、時々手に取って眺めたいというご希望に添えるように、長短いずれにも着用できる仕様にしました。
いつも心掛けているように、お客さまの大切な思いを共有しながら作りました。
お客さまの好きとこだわりにみんなで応えることで、エネルギーに溢れた世界にたったひとつの愛着あるジュエリーが生まれます。
それはいつだって、必要な大切なメッセージを送り続け、そして励ましてくれると思います。
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