2019/12/24 (火)
一見ごく普通の、ごくシンプルなもののなかに、特別や果てしないものはいくらだって見出だすことができる。 写真にある、四角いオニキスとホワイトゴールドのピアス(オーダーメイド)を作りながら、そんな思いを新たにしました。 少々変わったダブルオクタゴン*というカットを施したオニキス。それを留めたホワイトゴールドの石枠には、0.8mmの幅に肉眼では見えないサイズで、お客様がご自身に向けたメッセージが刻んであります。 耳を傾けるといつも聞こえてくる、語りかけてほしい言葉。 それがなにかを一番良く知っているのは、もしかしたら自分自身かもしれません。いつ、どんな時なのかも。 少し先から、あるいは、少し上から自分を見ているもう一人の自分。その存在に気がついている人は案外たくさんいるんじゃないでしょうか。 周囲を見ること、想像することに少し疲れてしまったなら、耳を傾けるべきはそんな自分の声です。 その自分と今の自分をつなぐ通路があるとして、ジュエリーはその通路に続く扉のようなものだと、私は思っています。 机の引き出しが四次元の入り口になっているように☆ (*オクタゴンは八角形のこと。カットは四角に見えるけど、実は角がそれぞれ二つの点をつないだ線になっているため、二つの点×四ヶ所で八角形。さらにそれが石の表裏とも同様にカットされているからダブル。名称と見た目が結び付かないですね。) オーダーメイドについて